
ご存じの通り、カレイはスーパーや魚屋さんに並ぶおなじみの魚です。諸説ありますが、枯木の葉のような色で魚のエイに似ていることからカラエイと呼ばれるようになり、訛ってカレイという名前になったそうです。
カレイは陸っぱりから釣れるので初心者の人におすすめです。ここでは、初心者の人に向けて、カレイ釣りの仕掛けや道具、釣り方やコツを紹介します。
カレイについて

カレイ目カレイ科に分類されるカレイは、北極海〜太平洋、インド洋、大西洋の沿岸に生息する海水魚です。水深1000mから浅い水位まで幅広く生息し、小魚や海底の無脊椎動物を捕食しています。
カレイの寿命は50年程度と長く、ヒラメよりも長生きです。成長が遅いため養殖には不向きとされています。
釣ったカレイは、ムニエルや煮付けで美味しくいただけるため、釣った後も楽しめる魚です。
初心者のためのカレイの釣り方について

カレイ釣りでは堤防、砂浜、河口などから、リール竿にゴカイ・イソメ、アサリといった生餌を付けた仕掛けやルアーの一種であるワームを付けた仕掛けをキャスティングして狙います。
カレイ釣りのシーズンは春と秋で、母浜回帰性があるといわれるカレイは、毎年ほぼ同じ場所で釣れることが多いです。
エサ釣りの場合
投げ竿のメインラインの先に結び付けたジェット天秤やL型天秤にハリス+ハリを付けるシンプルな仕掛けを使うので初心者の人にもおすすめです。
エサを使ったカレイ釣りではリール竿を2〜3本用意して、キャスティングした後は、竿立てに置いて、カレイのアタリを待つスタイルが多いです。カレイの活性が低い時期は、撒き餌を用意して打つと釣果が期待できるので試してください。
ルアー釣りの場合
投げ竿のメインラインにテキサスリグやビフテキ、キャロライナリグといった仕掛けにワームを付けてキャスティングします。テキサスリグは大まかにバレットシンカー(オモリ)、フック、ワームなどで構成された仕掛けです。
ビフテキ(ビーフリーテキサスリグ)はテキサスリグの仲間で豆型のオモリを使います。キャロライナリグは大まかにシンカー(オモリ)、三点スイベル、リーダー、フック、ワームなどで構成された仕掛けです。
カレイ釣りで必要な道具や装備

カレイ釣りで必要な仕掛けなどの道具や装備を紹介します。以下のアイテムをそろえておくと、快適で安全にカレイ釣りが楽しめます。
道具 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
エサ箱 | 生餌の保管 | ゴカイ・イソメなどを逃がさない |
クーラーボックス | 釣った魚の保存 | 氷を入れて鮮度保持 |
竿立て(三脚) | ロッドを固定 | 複数本使用時に便利 |
ランディングネット | 魚の取り込み | 長めの柄が便利 |
サングラス・帽子 | 日差し・事故対策 | 安全のため必須 |
エサ釣りで使うリールの選び方
初心者の人がエサを使ったカレイ釣りで使うリールは、海水に対応したスピニングリール(大きさは2500〜3000番)がおすすめです。ナイロンラインを150〜200m前後巻けるスピニングリールが適しています。スピニングリールは釣り具の量販店や通販で買うと安く購入することができます。
エサ釣りで使うロッドの選び方
エサを使ったカレイ釣りで使うロッドは、砂浜や砂利浜、ゴロタ浜で使うスピニングリール用サーフロッドがおすすめです。長さは4〜5m程度で、硬さは使う仕掛けの重さで決まるので説明書などを確認してください。
エサ釣りで使うラインの選び方
エサを使ったカレイ釣りで使うメインラインはナイロンラインを使う場合の太さは3〜5号、PEラインを使う場合の太さは1.5〜2号を基準に選んで下さい。メインラインの先には、テーパー(太さが変わる)になっている力糸を結び付けておくと、キャスティングの際の衝撃でラインが切れることを防げます。
力糸は細い部分をメインラインと同程度の太さのものを選び、長さは10〜20mにするようにしてください。
エサ釣りで使うタックルの選び方
エサを使ったカレイ釣りで使うタックル(仕掛け)では、L型天秤もしくはジェット天秤を使うのが一般的です。L型天秤のおもりは20号を基準に選び、ジェット天秤は20号程度を基準に選んで下さい。L型天秤やジェット天秤に結び付けた幹糸(6号程度、0.5〜1m程度)の中間と先端に、枝スとハリス(4号程度、30㎝程度)+ハリ(カレイバリ、13号程度)を2本付けます。
エサを使ったカレイ釣りで使うタックル(仕掛け)は市販の完成品も発売されているので、初心者に人にはおすすめです。
ルアー釣りで使うリールの選び方
海水に対応したスピニングリール(大きさは2500〜3000番)がおすすめです。1〜2号のラインを100〜150m前後巻けるスピニングリールが適しています。
ルアー釣りで使うロッドの選び方
ルアーを使ったカレイ釣りで使うロッドは、スピニングリール用のロックフィッシュロッドやショアジギングロッドを代用することができます。長さは2m程度を基準に選び、硬さは使う仕掛けの重さに合わせて決めるので、説明書などを参照してください。
ルアー釣りで使うラインの選び方
ルアーを使ったカレイ釣りで使うメインラインは0.8〜1.0号のPEライン(100〜150m)の先に4〜5号のフロロカーボンのショックリーダー(1.0m程度)を結んで下さい。メインラインにナイロンラインを使う場合は3〜4号(100〜150m)を基準に選んでください。
ルアー釣りで使う仕掛けの選び方
ルアーを使ったカレイ釣りで使うテキサスリグは、スナップ付きサルカンを結び付けたナイロンライン(2~3号、30㎝程度)にウキ止め、バレットシンカー(10g程度)、ガラスビーズの順に通してから、オフセットフック(2#程度)を結び付けます。
キャロライナリグには三点スイベルにワイヤ+シンカー(10~20g)及びリーダー(フロロカーボン、1.0m程度、3号程度)+オフセットフック(2#程度)を結び付ける方法があります。カレイ釣りで使うテキサスリグやキャロライナリグのワームは、1〜3インチ程度のサイズでゴカイなどに似たストレート系を選んでください。
できれば、匂いや味の付いたタイプのワームのほうが効果的で、柔らかいものをおすすめします。
おすすめタックルまとめ
項目 | エサ釣り | ルアー釣り |
---|---|---|
仕掛け | ジェット天秤 / L型天秤+ハリス+ハリ | テキサスリグ / キャロライナリグ+ワーム(匂いや味の付いたタイプのワームのほうが効果的) |
リール | スピニングリール(2500〜3000番) | スピニングリール(2500〜3000番) |
ロッド | サーフロッド(4〜5m) | ロックフィッシュロッド(2m前後) |
ライン | ナイロン3〜5号 / PE1.5〜2号 | PE0.8〜1.0号+リーダー4〜5号 |
特徴 | のんびり待つスタイル | 積極的に動かして狙う |
ラインの種類と太さの選び方まとめ
釣り方 | ラインの種類 | 号数(目安) |
---|---|---|
エサ釣り(ナイロン) | ナイロンライン | 3〜5号 |
エサ釣り(PE) | PEライン | 1.5〜2号 |
ルアー釣り(PE) | PEライン+フロロリーダー | PE0.8〜1.0号 / リーダー4〜5号 |
ルアー釣り(ナイロン) | ナイロンライン | 3〜4号 |
初心者のための釣り方のコツやポイント
カレイ釣りでは、底が砂や砂泥の場所、起伏やエサが豊富なカケアガリを狙うのがコツです。
エサ釣りの場合
竿立てにロッドを置いて、少し時間が経ったらリールを巻いてエサを動かすのがポイント。
ルアー釣りの場合
ズル引きを試し、着底後はロッドを縦に操作して引っかかりがあれば、テンションをかけて外します。
反応がなければ、ストップ&ゴーで誘いましょう。
キャスト → 巻く → 2〜3秒止める → また巻くを繰り返します。
初心者のカレイ釣りのマナー

- 駐車禁止の場所や迷惑駐車は禁止
- 釣り禁止のエリアでは釣らない
- 釣り場が混雑している場合は、隣の釣り人に一声かける
- 撒き餌が禁止の場所もあるため、事前に確認を
- ゴミは必ず持ち帰り、釣り場を綺麗にして帰りましょう
まとめ

初心者の人に向けて、カレイ釣りの仕掛けや道具、釣り方やコツを紹介しました。カレイの中でも、マガレイ、メイタガレイ、マコガレイ、カラスガレイの流通が多いですが、釣り人はマガレイやマコガレイがよく釣れると語ります。カレイは冷たい海水を好むといわれており、関東より北の海のほうが釣果はより期待されます。この記事が、これからカレイ釣りをはじめる人の役に立てれば幸いです。